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ダイエット成功の鍵:PFCバランスとは
体重が重い状態でダイエットを始める場合、最初は運動よりも食事改善を優先する方が安全で効果的です。
無理して重い体で運動すると、継続が難しいだけでなく、膝や腰を痛めるリスクがあります。
食事改善といえば、今でも糖質制限ダイエットを思い浮かべる方が多いでしょう。確かに短期的には効果的ですが、炭水化物も三大栄養素の一つであり、極端に減らすと健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
ここで重要になるのがPFCバランスです。PFCとは以下の三大栄養素の頭文字です。
- タンパク質(Protein:P)
- 脂質(Fat:F)
- 炭水化物(Carbohydrate:C)
この3つのバランスを考えて食事を組み立てることが、健康的なダイエットの基本です。
タンパク質(P)はどれくらい必要?
人間の体は約60%が水分、15〜20%がタンパク質で構成されています。筋肉、内臓、皮膚、髪、腱など、体の基礎をつくる重要な栄養素です。
必要量の目安は以下の通りです。
- 運動習慣のない人:体重1kgあたり1g
- 筋トレやハードな運動をしている人:体重1kgあたり1.5〜2g
- ボディビルダー:体重1kgあたり3g
ダイエット中の方は体重1kgあたり1.5gを目安にしましょう。
例:体重74kgの場合 → 74×1.5=111gのタンパク質が必要。
タンパク質は1gあたり4kcalなので、111g=444kcalとなります。
私は1日1,500kcalの摂取設定なので、およそ1/3がタンパク質です。2025年現在では、栄養管理アプリ(例:MyFitnessPalやあすけん)を使えば、自動でPFC比率を計算してくれるため、管理がぐっと楽になりました。
脂質(F)はどれくらい必要?
脂質は1gあたり9kcalと高カロリーですが、細胞膜やホルモンの原料であり、体温維持やエネルギー貯蔵にも不可欠です。
不足すると皮膚の乾燥や低体温の原因になります。
厚生労働省は、脂質の摂取量を総摂取カロリーの20%以上と推奨しています。
例:1,500kcalの場合 → 300kcalが脂質 → 300÷9=33gが目安。
脂質は質も重要です。
2025年の栄養ガイドラインでは、飽和脂肪酸(動物性)よりも不飽和脂肪酸(魚やナッツ、植物油)の比率を高めることが推奨されています。
炭水化物(C)はどれくらい必要?
炭水化物は筋肉や脳の主要なエネルギー源です。糖質は瞬発的な運動や脳活動に使われ、食物繊維は腸内環境の改善に役立ちます。
炭水化物は1gあたり4kcal。食物繊維はほとんどカロリーがありません。
例:1,500kcalでP=1/3、F=20%とすると、残り40%強をCで補います。
1500−444−300=756kcal → 756÷4=189gが目安。
最新研究では、血糖値の急上昇を防ぐために、低GI食品(オートミール、全粒穀物、雑穀米)を炭水化物源に選ぶことが推奨されています。
参考:低GI食品の例
- 穀物類:オートミール、全粒パン、そば、雑穀米
- 豆類:レンズ豆、ひよこ豆、大豆
- 野菜:ブロッコリー、ほうれん草、ズッキーニ
- 果物:ベリー類、りんご、グレープフルーツ
- 乳製品:低脂肪ヨーグルト、無糖アーモンドミルク
糖質制限ダイエットとPFCバランス
糖質制限ダイエットでは、炭水化物を減らし、エネルギー不足分をタンパク質や脂質で補います。
私の場合、炭水化物を190g→120〜130gに抑え、その分タンパク質を増やしました。
体重100kgの頃には、昼食だけ糖質を減らす方法で1年間に8kg減量に成功。朝食は食パン、夕食は白米+おかずという生活でも、1日1食の糖質制限で効果を実感できました。
2025年のおすすめポイント
- AI栄養診断アプリを活用し、PFCバランスを自動計算
- 炭水化物は低GI食品を中心に、朝や運動前に多めに摂取
- タンパク質は動物性+植物性をバランスよく
- 脂質はオメガ3系(青魚、えごま油)を意識して摂る
PFC計算に便利なツール・アプリ
PFCバランスを整えれば、糖質制限も安全かつ効率的に進められます。