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「糖質制限ダイエット」は危険?

目次

糖質制限でなぜ痩せるのか

糖質制限が短期間で体重減少につながる理由は、とてもシンプルです。
炭水化物に含まれる糖質は、体内でグリコーゲンとして筋肉や肝臓に蓄えられ、余れば中性脂肪として蓄積されます。この糖質を減らすと、まずグリコーゲンが減り、それに伴って体内の水分量も減るため、体重が落ちやすくなります。

たとえばプロのボクサーは、試合前の減量で「カーボ・ディプリート(糖質抜き)」「塩抜き」「水抜き」を組み合わせ、わずか1週間で数kg減らすことがあります。3つに共通するのは、体から余分な水分を抜くことです。

  • 糖質を減らす → グリコーゲン枯渇 → 水分も減少
  • 塩分を減らす → 浸透圧が下がり、体内に水をためにくくなる

このように、水分減少による即効性は高いですが、脂肪そのものがすぐに減るわけではありません。

継続的な糖質制限のリスク

短期間の糖質制限は効果的でも、長期間続けると危険が伴います。常にグリコーゲン不足の状態が続くと、体は筋肉のタンパク質を分解して糖(ブドウ糖)を作るようになり、筋肉量が減少します。

筋肉量の減少は、基礎代謝の低下や疲労感、体力の低下を招きます。さらに、極端な糖質制限には以下のリスクも指摘されています。

  • 骨密度の低下 → 骨粗鬆症のリスク増加
  • 脂質過多 → コレステロール上昇、血栓や脳卒中の危険性
  • 脳への影響 → 認知機能低下や集中力の減退

最新の研究(2024〜2025年)では、糖質を完全にカットするのではなく、質の良い糖質(低GI食品や全粒穀物)を適量とる方が、長期的な健康維持に有効と報告されています。

「最初だけ」糖質制限を勧める理由

当サイトでは、体重が気になる方の最初の一歩として糖質制限をおすすめします。理由は以下の通りです。

  • 始めやすく、短期間で成果を感じやすい
  • モチベーションのスイッチが入りやすい

筆者も昼食だけ糖質制限を行い、朝食・夕食は自由に食べる方法で、1年間に約8kg減量に成功しました。昼食はコンビニ商品を利用しましたが、最近は高たんぱく・低糖質のパン、雑穀おにぎり、サラダチキン、低糖質スイーツなど選択肢が豊富です。

2025年のおすすめアレンジ

  • AI栄養診断アプリで、自分に必要な糖質量を把握
  • 糖質は完全にゼロにせず、オートミールや全粒パスタなど低GI食品で補う
  • 筋肉維持のため、プロテインや大豆製品を積極的に摂る
  • 週2〜3回の軽い筋トレやウォーキングを併用

糖質制限はあくまで一時的な手段。ある程度体重が落ちたら、他の栄養素をバランスよく取り入れ、健康的に維持するフェーズへ移行することが重要です。

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